不安障害の種類と症状及び治療法について!
パニック障害は、治療に時間のかかる頑固な病気です。100人のパニック障害の患者が一年間の薬物療法ののち、服薬を中止したところ、80人の患者にまもなくパニック発作の再発がみられたという報告もあります。
このことは、大部分の患者にとって一年間の服用期間では短すぎる、ということを意味しています。つまりパニック発作が完全に消えてしまうと服薬をやめてしまう患者が大部分です。
しかし、これは決して好ましいことではありません。パニック発作が消失しても、完全にもとの体質に戻るまで服薬を続けるべきです。また、それまで服用していた薬を突然中断することは危険です。パニック障害が再発しやすいばかりか、それまで服用していた薬の量ではコントロールできなくなることもしばしばあります。
薬の服薬期間については、個人個人によってパニック障害の症状が違うため、正確には分かっていませんが、ある研究では、数年の周期で自然に軽くなっていくと、いわれています。
一例として、まず、パニック発作をコントロールするための服薬量調節期間は2週間?2ヶ月、そして発作の再燃や発作以外の不安障害に起因する症状をコントロールするのに1?2ヶ月、パニック障害の症状が完全に消えてからの維持療法期間が1?2年、さらに半年?1年を費やして段階的に薬を減らしていき、ついには薬を飲まない状態にまでもっていきます。
薬を完全に断つ時の要領は、薬が減ってきたことを体が気づかないように、時間をかけて少しずつ進めていきます。最終的には薬を飲んだり飲まなかったりして、その後完全に中断します。しかし、この間に少しでも症状がぶり返してくるようであれば、再び服薬量を増加させます。
服薬のしかたは薬についての作用、特性、強度、持続時間に精通した医師の指示のもとに進めることが大切です。