広場恐怖の経過

広場恐怖のような逃避行動は、パニック障害以外の不安障害である特定恐怖(恐怖症)、社会恐怖(対人恐怖)、強迫性障害(不潔恐怖、確認恐怖など)、また心的外傷後のストレス障害においてもみられます。 しかし、これらの不安障害では、逃避行動の対象となる状況や場所がどんどん広がることはなく、一定の対象に限られます。

広場恐怖が一番激しい時期は家から一歩も外へ出られず、自分のそばにいつも誰か頼りになる人がついていないと、不安状態が収まらないようになります。 このような重い広場恐怖は、通常はそれほど長く続くことはありません。

大半は数ヵ月のうちに不安や恐怖に慣れ、自分で少しずつ行動範囲を広げていくようになります。 また、広場恐怖を一度経験しても、パニック発作の軽快とともに、ほとんどそれを忘れ去ってしまう人もいます。

しかし、多くの人は一度広場恐怖にかかると、パニック発作が消失しても、その後長い期間、無意識のうちに行動を制限していることが多いのです。

また、一部の患者、特に女性の患者は、極度の行動制限の状況が続いたまま数年以上過ごすことがあります。 このように広場恐怖が長期間になると、患者の多くはうつ病を併発してしまい、じっくり広場恐怖の不安障害を治療をしないと長期化します。
 

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