性格による影響

パニック障害の患者の性格や特徴をまとめてみると、生まれつき神経系が興奮しやすく、臆病・神経質・内気であり、親の脅迫的・過支配的な態度が、患者の依存と自立をめぐる葛藤を招いているという傾向が強いとされています。

依存的な人は別離に敏感になり、自立的な人は窒息状況に敏感になります。 しかしいずれにしても、対人関係で自分を主張できず、他人に圧倒される場面が多くなり、不安から未知の場面を避けるようになります。

その結果、世間が狭くなり、危険を正確に予知し、環境に適応し対処する学習の機会を逸してしまい、防衛機制が成熟せず、対人関係に悩む(対人恐怖の不安障害としてあらわれることがある)ことになります。

このような人は、孤独感、自暴自棄、追いつめられた感じ、息がつまった感じを強く抱いています。 何かのきっかけで怒りや罪責感をもつようなことに遭遇すると、ムリやりに交流を断ち切ったり、だまされたと思い込みます。

このようにして生じた不安感・罪責感・屈辱感・、怒りといった陰性感情に苦しめられ、不安がますます高じるわけです。 この陰性感情を自覚したり、またその原因に気づかずに、不安が陰性感情をさらに高めるという悪循環が生じます。

陰性感情を無視することは身体症状に注意を振り向けることになり、不安と身体症状の悪循環の関係が出来上がってしまいます。 そしてついには、パニック発作を引き起こすことになり、パニック障害になると考えられています。
 

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